資産配分・ポートフォリオ構築【年齢基準】

資産配分やポートフォリオを構築するとき、どこから初めてよいかわからないという投資家は多いと思います。
証券会社や銀行などでは、年齢やファイナンシャルゴール、預貯金やその他の保有資産額、投資経験などに関する質問に答えることで、コンピュータでポートフォリオを作成してくれるところもあります。
また、ネット上でも同様のサービスを提供しているサイトがありますので利用してみるとよいでしょう。
このとき大切な点は、ポートフォリオの組入資産が分散されていること、そして投資コストが安いことです。

米国の投資信託大手のバンガード・グループの創始者で、インデックスファンドを世界中に広めた人物ジョン・C・ボーグル氏は、「年齢と同じ割合で債券を保有するというのが自分の経験則からの好む資産配分である」と言っています。

これに従うと、30代であれば30%を債券に、40代では、40%を債券にに配分することになります。
債券は、金融商品の中では一般的には比較的ローリスクな金融商品という認識があります。
ボーグルの「年齢と同じ割合で債券を保有する」という資産配分によれば、若い時にはリスクは高いものの、高いリターンの期待できる商品に多く配分し、年齢を経るにつれ、リスク商品の割合を減らしていく ということになります。
これは、資産運用の基本的な考え方でもあり、投資信託の中でもライフサイクルファンドなどに採用されている手法です。
若い時はリスクをとって積極的な運用を行ない、資産を増やすことを重視する、中高年に入ったらリスクを抑えて、安定的な運用を行ない、資産の保全を重視するというわけです。

年齢を基準にする資産配分の考え方は、資産運用・資産形成の目的が老後資金にあたる場合にのみ有効な考え方です。
30代であっても、今ある資産をわざわざリスクを取ってまで増やしたいわけではない という場合にはあてはまりません。